【書評】麗しのバフェット銘柄

当ページのリンクには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!

「麗しのバフェット銘柄」(ウィザードブックシリーズ)
著者:メアリー・バフェット、デビッド・クラーク
訳者:関本 博英

本書の執筆にウォーレン・バフェットは直接関与はしていません。本書はバフェット流の株式投資法を深く掘り下げ、具体的に分析・解説したものです。株価の下降局面を利用した投資の仕方や、投資企業の見つけ方などが詳細に書かれています。

個別株に投資をするのであれば、ぜひとも読んでいただきたい一冊です。あなたの投資スキルを高める強力なツールとなるでしょう。

目次

本書はこんな人におすすめ

  • ウォーレン・バフェットの投資法について知りたい人
  • 個別株投資を行いたいが、どの企業に投資してよいかわからない人

投資の神様とも呼ばれるウォーレン・バフェットは、どのような投資手法で巨万の富を築いたのか、興味はありませんか。

また、個別株に投資したいけれど、どうやって投資企業を選んでよいのかわからない方、バレット流の投資法を学んでみたくありませんか。

そのような方に本書はおすすめです。

本書を読むメリット

本書では株価の下降局面を利用したバフェットの「選別的な逆張り投資法」について分析・解説しています。

この投資法を簡単に説明すると、多くの投資家が犯してしまうある行動を利用し、自らはあまりリスクを取らずに大きな成功を収める手法となります。

本書を読めば、バフェットがどのような企業を好んだか、また、そのような企業の株をどうすれば安く買えるのかがわかります。

バフェット流投資法をあなたの投資にも取り入れてみてはいかがでしょうか。勝率を上げることができるかもしれません。

本書の内容

バフェットの利益の上げ方

バフェットの逆張り投資法とは、不人気株を安値で仕込むことです。このような企業の業績と株価が回復するとき、大きな利益を手にすることができます。しかし、単に株価が安いというだけではダメで、そこにはバフェット流の選定条件があります。

本書で学べるポイント

バフェットが投資企業を選ぶ時の条件

この条件を満たす企業は、悪材料で下落した株価を回復することができます。

バフェットが決して手を出さなかった企業

あなたは自動車にガソリンを入れるとき、どこのガソリンスタンドを利用しますか?

できるだけ安い価格のガソリンスタンドを利用しますよね。同じレギュラーガソリンならどこで入れても品質に変わりはないので、安ければ安い方がよいのではないでしょうか。

このように価格だけが勝負を決定するような企業、つまり価格競争型の企業には、バフェットは決して手を出しません。なぜなら、下落した株価を回復する強い力がないからです。

本書で学べるポイント

価格競争型の企業とはどんな企業か

価格競争型の企業を見分ける方法が書かれていますので、間違った企業に投資しないためにも、しっかり学びたい内容です。

バフェットが好んだ企業

一方、バフェットが好んだ企業ですが、バフェットが重要視するのは企業の「競争力」とその「持続性」です。

競争力

独占的な商品で利益を生み出す能力

持続性

将来的にも利益を出し続ける能力

この2つを兼ね備えた企業を「持続的な競争力」を持つ企業として投資先に選ぶことが、バフェット流「選択的な逆張り投資法」の要です。

本書で学べるポイント

持続的な競争力を持つ企業はとはどんな企業か

どのような企業に投資すべきかが詳しく書かれていますので、投資先の選び方がわからない方にはとても参考になる内容です。

買いのチャンス

投資すべきではない企業、投資すべき企業が理解できたところで、どのようなタイミングで購入するのがよいかについて述べられています。

株式投資で成功するための秘訣は、素晴らしい企業の株をできるだけ安く買うことです。そのためにバフェットが利用するのが、他の投資家が持つ悲観主義的な行動です。悲観主義は、損したくないという心理から来る近視眼的な振る舞いのことです。

しかし、これこそが割安な値段で優良企業の株を購入できるビッグチャンスなのです。

本書で学べるポイント

他の投資家の悲観主義を利用し、優良企業の株を割安で購入する方法

どのようなときに買いのチャンスが訪れるのかを学べば、安く仕込んで利益を増大することができます。

株式投資に関する10のチェック項目

持続的競争力を持つ企業を見つけるうえで、バフェットが重要視する基準を10のチェック項目として紹介しています。

いくつか例をあげます。

  • ROE(株主資本利益率)は高く安定しているか
  • 持続的な競争力を持つ製品やサービスを持っているか
  • 自社株買いを実施しているか

単にチェックポイントがリストアップされているだけではなく、それぞれの詳細な説明が書かれていますので、安心してください。

本書で学べるポイント

持続的競争力を持つ企業を見つける10のチェック項目

中には素人が調べるにはハードルが高い項目もありますが、だいたいは企業のホームページで確認できる内容ですので、このチェック項目に照らしながら投資先を検討することができます。

株式売却方法

バフェットは基本的には株を長期保有しますが、株価が高すぎる水準に達したり、大きな利益のチャンスが訪れたり、その企業に構造的変化が起こったりした時は、保有株を売却しています。

本書で学べるポイント

バフェット流の株式売却法

株式投資は売り時が一番難しいという意見もあります。本書ではバフェット流の株式売却法についても学ぶことができます。利益を最大化するためには重要な内容です。

優れた企業を見つけるバフェット流投資法の方程式

投資のリターンを決定する大きなポイントは、いくらでその株を買うかということです。今の株価が高いのか安いのか、その判断が重要なことはいうまでもありません。

そこで本書では、ビジネスセンスに照らして株価が割安かを判断する手法として、バフェット流投資法の7つの方程式をまとめています。

本書で学べるポイント

バフェット流投資法の7つの方程式
*本文には「7つの方程式」との記載がありますが、実際には8つの方程式が出てきます。

この7つの方程式は、基本的には電卓をパチパチ叩いて計算できるものになっています。また、単に割安を判断するだけではなく、将来の株価も予測することができ、期待リターンの計算などにも使えます。

レベルの高い内容になっていますが、実践できればよりバフェットに近づけるかもしれません。

最近のケーススタディ

本書の最後のパートでは、バフェットが実際に購入した4つの事例を使って、前に述べたチェックポイントや方程式に照らしながらケーススタディを行っています。

4つの事例
  • H&Rブロック
  • レイジーボーイ
  • ガネット
  • フェデラル・ホーム・ローン・モーゲージ・コーポレーション
本書で学べるポイント

バフェットの購入事例によるケーススタディ

具体例を使ってのケーススタディにより、バフェット流投資法の理解がよりいっそう進むのではないかと思います。

本書を読んだ感想

本書に出会えてよかった!!

投資企業の選び方から購入タイミング、さらには売却方法まで、必要な情報がほぼ網羅されています。中には難しい項目もありますが、実践方法が具体的に示されていますので、初心者から上級者まで非常に役に立つ内容となっています。

私も本書には大きな影響を受けました。様々なテクニカル分析本、ファンダメンタル分析本、投資雑誌を読んで投資にチャレンジしてきましたが、最初にこの本に出合っていれば、あまり寄り道せずに済んだのではないかと悔やんでいます。

バフェット流投資法を誰でも実践できるレベルで解説した本書は、私が心からおすすめできるお気に入りの一冊です。

まとめ

バフェットの投資法を分析・解説した「麗しのバフェット銘柄」を紹介しました。

持続的競争力を持つ企業の株を、他の投資家の悲観主義的な行動を利用して安く買い、低いリスクで大きく稼ぐ。これこそが巨万の富を築く極意だったのです。

本書を読んで、あなたもバフェット流投資法を実践してみませんか

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次