投資を始めたばかりの方、本を読んで勉強しているのに、なかなか勝てなくて悩んでいませんか?
投資の世界は、初心者の9割が負けるといわれます。なぜ初心者が勝てないのか、その理由を解説しますので、今後の投資の参考にしてください。
あなたが正しいと思っている行動が、実は一番危険かもしれません。
ゼロサムゲームとプラスサムゲーム
投資にはゼロサムゲームやプラスサムゲームという考え方があります。
ゼロサムゲームとは、参加者全員の利益と損失を足し合わせるとゼロになるゲームのことを言います。利益をあげる人がいれば必ず損する人もいて、お互い持ち寄ったお金を取り合っているイメージです。
短期的な株式投資はゼロサムゲームといわれており、お金を取り合うゲームです。
一方プラスサムゲームとは、参加者全員の利益と損失を足し合わせるとプラスになるゲームのことです。参加者が持ち寄ったお金の取り合いもありますが、それとは別にプラスになるための資金源があり、それを参加者で山分けするイメージです。株式投資では、株価の値上がりや配当金が資金源となります。
長期的に値上がりする株への投資はプラスサムゲームで、ゼロサムゲームより勝てる可能性が高くなりますね。
短期投資と長期投資には、このような違いがあることも覚えておいてください。
初心者の危険な買い方
株式投資やFXを始めたとき、テクニカル分析やファンダメンタル分析といった手法を解説した投資本で勉強し、取引を行った経験はないでしょうか?
チャートにこのパターンが現れたら買い、財務諸表や財務指標がこうなっていたら買い、のような説明が投資本に書かれていて、それをまねして取引きを行いますよね。
もしかしたらこの行動が、負ける原因になっているかもしれません。
初心者が投資本に書いてあることをまねして株を買ったとします。当然、同じ本を読んで同じように買った初心者が他にもたくさんいます。
これらの人々は、本をまねすれば誰でもできるような取引を行なった結果、晴れて素人集団の仲間入りとなるわけです。
では、この素人集団は株式市場でいったい誰に勝つというのでしょうか?
まわりでは機関投資家やファンドマネージャーといったプロ達がしのぎを削っているのですから、素人集団はプロの餌食となるのが目に見えています。もしこの素人集団がプロに勝てるようであれば、商売成り立ちませんからね。
負けた初心者が次に考えるのは、「負けたのは自分の勉強が足りなかったせいだ、もっとしっかり本を読もう」となります。そして、より忠実に本に従って取引を行なうことで、素人集団の中心へと向かって行くのです。
これではますます勝てなくなります。正しいと思っている行動が一番危険かもしれないというのはこのためです。
ではどうすればよいのでしょうか。
勝つために必要なこと
投資で勝つために必要なことは次の3つです。
- 素人集団から抜け出す
- プラスサムゲームで戦う
- プロに太刀打ちできる投資法で戦う
素人集団と同じ行動をとっていてはいけません。ましてや、その中心人物となるのは論外です。目指すべきは、素人集団から一刻も早く抜け出すことです。
投資本で勉強することはとてもよいことですが、それに従うだけではいつまでも素人集団から抜け出せません。本から知識を得たうえで、そこから一歩踏み出す努力が必要です。
いろいろ独自の工夫を取り入れ、何度も勝ち負けを繰り返しながら、勝てる手法を自分で見つけていくしかありません。酷ですが、これが現実です。
プラスサムゲームで戦うことも重要です。短期トレードで勝てないのであれば、戦場をプラスサムゲームに移すのがよいでしょう。
ただし、個別株で長期的な値上がりを予測するのはとても困難です。素人が簡単にできるものではありません。
そこでおすすめなのが、S&P500などの米国株式指数に連動するインデックスファンドに投資することです。S&P500の過去の値動きは順調に右肩上がりで推移しており、今後も長期的にはプラスサムゲームになる可能性が高い投資商品です。
また、プロに太刀打ちできる投資法で戦うことも必要です。普通は素人がプロに太刀打ちすることはできません。しかし、投資の世界ではそれが可能なのです。
その方法とは、インデックスファンドに毎月一定額を積み立て、長期間保有し続けるドルコスト平均法と呼ばれる投資法です。
誰がやってもパフォーマンスは同じで、素人もプロも関係ありません。リターンは市場平均となりますが、リスクを抑えた素晴らしい投資法です。
まとめ
投資初心者が陥ってしまう危険な買い方について解説しました。
投資で勝てるようになるには、まわりの素人と同じ行動をしていてはいけません。そこから抜け出す努力が必要です。
また、プラスサムゲームで戦うことを意識するとよいでしょう。インデックス投資は初心者でも簡単で、しかもプロに太刀打ちできる投資法です。
株式投資で勝てない方は、投資スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。
コメント