株価が上昇しやすいのは何月?データで検証してみた結果

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インデックス投資にしても個別株投資にしても、相場全体が不調であれば利益を上げるのは難しくなります。一方、相場全体が好調であれば、利益を上げやすくなることは明白です。

もし株価が上昇しやすい月があるのであれば、これを利用して取引きを行うことでパフォーマンスを改善できる可能性があります。

そこで今回、日経平均とS&P500の過去のデータを用いて月ごとの株の値動きを調査し、上昇しやすい月があるのか検証しました。

本記事を読めば月ごとの株の値動きの傾向がわかりますので、株式投資の戦略に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ただし、本記事の内容は相場の傾向を調査した結果であり、株の値動きを保証するものではありませんので、その点はご認識ください。投資は自己判断でお願いします。

目次

日経平均の株価が上昇しやすい月とは

検証は以下の方法で行いました。

  • 1975年から2022年までの日経平均株価のデータを用いて検証
  • 1月から12月までの月ごとの騰落率を計算しグラフ化
  • 騰落率はその月の取引き初日の始値と、その月の取引き最終日の終値の価格変化の割合とする

日経平均の1月から4月の騰落率は下図のようになりました。

1月から4月の株価騰落率

グラフの横軸は年縦軸は騰落率を表しています。また、グラフ中の赤色の線はトレンド線で、全体的な傾向をつかむことができます。

1月の傾向としては、1900年代は明らかに株価が上昇しやすい傾向が見られましたが、年を追うごとにどんどんパフォーマンスが悪くなっています。近年では、1月は株価が下がりやすい月といってよいでしょう。

2月は上がりやすいとも下がりやすいとも言えない月です。3月は以前は上がりやすい傾向があったものの、近年はその傾向が見られなくなています。

4月は株価が上昇しやすい傾向があります。4月に投資を行えば、上昇相場に乗って利益を上げられる可能性が高まります。

次は5月から8月の騰落率です。

5月から8月の株価騰落率

5・6・7月は上がりやすいとも下がりやすいともいえない結果です。一方、8月は近年では明らかに下がりやすい月といえそうです。「夏枯れ相場」という言葉があるように、8月は夏季休暇などで市場参加者が減少し、相場がひえこむ傾向があるともいわれます。

続いて9月から12月の騰落率です。

9月から12月の株価騰落率

9月・10月は上がりやすいとも下がりやすいとも言えない結果です。一方、11月は近年では明らかに上昇しやすい傾向が見て取れます。8月の株価下落を見定め、底値付近で仕込むことができれば、11月の上昇相場で利益を上げられる可能性があります。

12月は「年末ラリー」というアノマリーがあるように、株価が上昇しやすいと言われますが、今回検証した結果からは、そのような傾向は見られませんでした。

以上の結果をまとめると、下の表のようになりました。

傾向
1下落しやすい
2どちらともいえない
3どちらともいえない
4上昇しやすい
5どちらともいえない
6どちらともいえない
7どちらともいえない
8下落しやすい
9どちらともいえない
10どちらともいえない
11上昇しやすい
12どちらともいえない
月ごとの株価傾向

S&P500の株価が上昇しやすい月とは

続いてS&P500のデータによる検証結果を見ていきましょう。日経平均と同様に1975年から2022年のデータを使って検証しています。

まず1月から4月の騰落率は下図のようになりました。

1月から4月の株価騰落率

S&P500でも1月は年の経過とともにパフォーマンスがどんどん悪化していることがわかります。日経平均と共通の傾向が見られますね。

2月は上がりやすいとも下がりやすいともいえません。

3月と4月は上昇しやすい月といえます。4月の上昇も日経平均と共通する特徴で、世界的な相場の傾向といえるのかもしれません。

次は5月から8月の騰落率です。

5月から8月の株価騰落率

近年の傾向としては6月と8月の成績はあまりよくありません。一方、近年の7月は明らかにパフォーマンスがよく、これは日経平均には見られない傾向です。6月に値下がりしたところで仕込み、7月の上昇で利益を確保しつつ、8月の下落前に売り抜けるといった戦略が考えられます。

最後に9月から12月の騰落率です。

9月から12月の株価騰落率

8月に続いて、9月もまだ下落傾向にあります。しかし、一転して10月と11月は上昇しやすい月となっています。9月の底値から10月・11月の上昇に乗ることができれば、パフォーマンスを改善できる可能性があります。

12月は日経平均と同様に、年末ラリーのような上昇を示す傾向は近年では見られませんでした。

以上の結果をまとめると、下の表のようになりました。

傾向
1下落しやすい
2どちらともいえない
3上昇しやすい
4上昇しやすい
5どちらともいえない
6下落しやすい
7上昇しやすい
8下落しやすい
9下落しやすい
10上昇しやすい
11上昇しやすい
12どちらともいえない
月ごとの株価傾向

まとめ

日経平均とS&P500のデータを用いて、株価が上昇しやすい月があるのか検証しました。その結果、以下の傾向があることがわかりました。

スクロールできます
日経平均の傾向S&P500の傾向
1下落しやすい下落しやすい
2どちらともいえないどちらともいえない
3どちらともいえない上昇しやすい
4上昇しやすい上昇しやすい
5どちらともいえないどちらともいえない
6どちらともいえない下落しやすい
7どちらともいえない上昇しやすい
8下落しやすい下落しやすい
9どちらともいえない下落しやすい
10どちらともいえない上昇しやすい
11上昇しやすい上昇しやすい
12どちらともいえないどちらともいえない
月ごとの株価傾向まとめ

これらの結果を取引のタイミングに取り入れることで、株式投資のパフォーマンスを改善できる可能性があります。試してみてはいかがでしょうか。

本記事が投資戦略を考える一助になれば幸いです。

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